ある出来事が起きたり、ある状況にいる時に、私たちの中では、下のように反応します(図1)。「認知」とは、頭の中に浮かぶ考えやイメージのことです。「身体」とは、たとえば頭痛や肩こりのような体に出てくる反応のことです。「感情」には、不安や落ち込み、喜びの感情などがあります。「行動」とは、出来事が起きたときにその人が行うことで、問題への対処法を含みます。
認知行動療法では、ある出来事や状況下にあるときの、「認知」や「行動」にアプローチします。「身体」や「感情」にくらべ、「認知」や「行動」は自分の意思で新しい方法を選択することが可能であるためです。
よって、認知行動療法とは、ある出来事や状況に伴う自分の考え方や行動のあり方を振り返り、新しく、より生活しやすい「認知」や「行動」の候補を増やすことを目的とした心理療法です。
実施方法
カウンセリングの中で実施されます。治療法の選択は、患者様、医師、臨床心理士の話し合いの下決定されます。また、治療法の選択に先立って心理検査が行われることがあります。